クックパッドの決算書を読んでまとめてみた

岩田 真 2017/8/13

Pocket

※本記事に出てくる数値及び情報は岩田が個人的に勉強するために有価証券報告書などの「公開情報」から収集した情報に基づき作成しました。その過程で一部数値等を間違えて記載している可能性もございます、ご了承いただいた上で読んでいただけると幸いです。

こんにちは、ユーティルの岩田です。前回のカヤックさんに続き、今回はクックパッドを勉強していきたいと思います。

クックパッドは個人的に利用しているアプリでもあるので(有料ユーザーではないですが・・・)興味を持っていました。早速見ていきましょう!

業績推移

クックパッドの業績推移

※2016/12期に関しては国際会計基準(IFRS)に基づいた財務諸表であるため、「売上収益」および「営業利益」を数値として採用しています。

(相変わらず見にくくて恐縮ですが、見にくい場合はクリックして拡大表示させてください!)

まずぱっと見でわかるのは驚異的な利益率の高さですね。。。経常利益率にして30%~50%を維持しています。制作ではなかなか実現できない数値なのでウラヤマシイ。。。

利益率が高いのは、前々からなんとなく知っていたのですが、さらにびっくりしたのは「現預金の多さ」です。とにかくキャッシュリッチ。ちなみに上記グラフには載せてないのですが、借入金などの有利子負債もかなり少ないため「現金が多いが、借金も多い」状態ではまったくなく、純粋にキャッシュリッチということがわかります。(売上とほぼ同程度のキャッシュがありますね。。。)

急激に増えたのは2014年12月期。2014年11月に「海外募集による新株式の発行」が行われているようです。額にして最大100億円!!当時の記事がありました。
http://www.nikkei.com/article/DGXLZO79617380S4A111C1DTC000/
※日経新聞電子版より参照。

また2014年から積極的に買収・出資を行ってます。みんなのウェディングは業界的にも話題になったかと思います。
直近従業員数が減っているのは、みんなのウェディングが連結対象から離れたことによるものですね。

セグメント別売上

クックパッドのセグメント別売上推移

cpと書いてるのは「クックパッド」に関わる事業です。

会員事業は未だに伸び続けてるんですね。2016年末でユーザー全体は6,327万人、プレミアム会員数は192万人と驚異的な数字ですね。。。

こういうメディア系の事業で、有料会員による収入が広告費による収入を超えているサービスって個人的にはあまり知らないのですごく稀有な事業展開をしているし、より安定的な気がしています。広告価値は媒体や手法等、急速に移り変わっているものですし、何より価値の提供先からきっちりと課金できているサービスが個人的に好きです。(それだけ価値あるものを提供しているという証明になっていると考えます。)

ただ、広告事業も順調に伸びており、以前「クックパッド」が大きな収益の柱となっていそうです。

直近の状況

2016年12期に一気に関係会社の売却を進めたようです。

1 クックパッド・ジョブ株式会社:2016年4月
2 ROLLCAKE株式会社:2016年6月
3 株式会社キッズスター:2016年6月
4 漢方デスク株式会社:2016年6月
5 株式会社Zaim:2016年6月
6 マグネット株式会社:2016年6月
7 株式会社Fablic:2016年6月
8 株式会社Warrantee:2016年6月
9 株式会社イーブックイニシアティブジャパン:2016年8月
10 セレクチュアー株式会社:2016年9月
11 株式会社クックパッドダイエットラボ:2016年9月
12 株式会社トクバイ:2016年11月
13 株式会社おいしい健康:2016年11月
14 ホリデー株式会社:2016年12月

これにより約10億円の売却益が出ているようです。

2017年に関しては、事業売却により売上減・収益減が見られます。一方で「クックパッド料理教室」などの新規事業も少しずつ育ってきているようです。

さらに印象的だったのは、直近2016年12月期の決算説明資料にある

長期視点があるがゆえに、 クックパッドの意思決定は他の会社と異なることが あるかもしれません。

長期の目線にたった大胆、かつ柔軟な意思決定を行っていくため 将来のコミットメントにしばられる経営は目指しません。

という文言。上場企業として、こういう宣言をしてしまうのは一定のリスクを持っていると思うのですが、ビジョンに従って経営をしていくという姿勢も表れでもあると思うので、非常に尊敬します。

まとめ

※本記事では、一昨年・去年で騒がれていた所謂「お家騒動」的なものには言及しません。
メディアを見ても「何が本当か」わからないし、個人的に勉強したいのは売上の構成や利益率とその推移などの事業指標だからです。

そういう意味では、しっかりキャッシュを保有し、ビジョンに向かって投資していく姿勢は続いていてすごく素敵だなあと感じました。

※補足

本記事を作成するにあたりこちらの情報を元に作成させていただきました。

出典:https://info.cookpad.com/ir/

色々勉強になりました。クックパッドさんありがとうございました!

Pocket

TAG

岩田 真

岩田 真

株式会社ユーティル代表。2012年に新卒で株式会社ジャフコに入社。入社から3年間投資部に配属され、数億円単位のベンチャー投資事業に従事。投資先の発掘〜精査〜投資〜価値向上に一貫して従事。2015年4月株式会社ユーティル設立。

の他の投稿をみる

人気の記事

新着記事